基本的にいらないものは断ることができる人間なので、怪しい訪問販売や、電話の勧誘などは一切受け付けず、自己啓発本も読まず、そういった類のセミナーや交流会も避けて通ってきました。
しかし、セミナー講師を生業にしていこうと覚悟を決めてからは、他人のセミナーもナニを話しているのかチョッピリ気になるので、今年は時間のある限りなるべく目に付いたものには積極的に参加してみようと思っています。
何事も行動力ですから。
そこで、普段だったら絶対参加しないけれど、期間限定参加費無料ということはナニカシラものは売りつけられることを覚悟して、夫婦でとあるセミナーを受講してきました。
6時間にわたる内容でしたが、熱意を持って、飽きさせず、立て板に水のごとくマシンガントークを続ける若い講師は、相当トレーニングを積んでいるのだろうと感心させられました。
ただ私がいまひとつピンとこなかったこと。
それは、月収1000万とかいう夢物語です。そんなにいらねーし。
ぶっちゃけ「テンプレート通りにやれば稼げるようになる」といった内容のものでしたが、稼ぐという行為にあまり魅力を感じていないというか、整理収納を常日頃から意識していくと、だんだんモノに対する執着が薄れていくんですよね。
やりすぎると世捨て人になってしまいますが、かといって、持て余すほどの大金はいらないし、日々の生活が大事なので、バブリーな思想は、全く私の心に刺さらないわけで。
なぜそこに行ったのかはズバリ、集客やマーケティングのノウハウと、トークテクニック目当てですけども、とどのつまりはその稼げる人間になるためのトレーニングコンテンツを高額で売ることでした。
まあ、そうくるわいな。
一山当てたいとか、稼ぎたいとか、独立してバリバリやっていきたい!と思う人には有益な内容だったと思いますよ。
もし今後主人が起業してやっていこうものなら、それだけのお金をかけても良いと思いましたし。
最後までその若い講師からは、私の納得いく回答は得られなかったので、何の契約もせず帰ってきました。
横で見ていたうちのダンナも
「この人(私)にモノを売るのは至難の技ですよ(苦笑)」
とスタッフに耳打ちしてましたっけ。
やはり整理収納を学べば学ぶほど、モノやお金に縛られない生き方を目指していきたいと思ってしまいます。
しかしながら、もし、世の中の人すべてが、整理収納理論を実践できるようになったら、きっと経済は回らないでしょうね。
モノを誰も買わなくなるし、ゴミ処理場が膨大に膨らみ、立ち行かなくなるかもしれません。
そんな整理収納の「エゴ」的な要素も気になるところです。
ただ一つ言えることは、世の中には情報弱者がいて、モノを買う人がいて、周りに流されやすい人がいてこそ、成り立つ商売があるんですよ。
私はただ単に稼げるセミナーコンテンツを作るのではなく、逆にそういう人たちの心に届く整理収納セミナーを作っていきたいと思います。